Anvers - アントワープへ半日トリップ |
だからワタクシが色々とググったりしないといけなくなるんですね。
で、今回時々お世話になる子供を持つ家族向けのサイトを見ていたらふとAnvers(アントワープをフランス語にするとアンヴェルス) - アントワープで過ごす一日についてpick-upしてあるのを発見。ブリュッセルにはない本格的チャイナタウンとか新しい(というか全くノーマークだった)美術館とかなかなか盛り盛りで良さそう。おおこれはおもしろそうだとPaulに話してみれば、「ふ~ん、それはいいんじゃない」とそれなりに食いついてきた。じゃ行ってみようかとヴァカンス2週目の日曜日にみんなで出かけました。
以前は割と頻繁に遊びに行ってたアントワープ、お気に入りの行きつけのヴィンテージショップが3年くらい前になくなっちゃてからとんとご無沙汰になり、今回は一体どんだけぶりだろうかというくらい期間が空いての訪問となりました。だから新しい美術館の出現も全く知らなかった。
メインの美術館に行く前にサイトで紹介されていたユダヤのベーカリーに行きたい! と私が強く主張したのでまずはそっちから。アントワープはユダヤ人が多く住んでるのでも有名ですが、特にユダヤ人の人口密度が高いのは中央駅に近い地区のいわゆるダイヤモンド街のあたり。ここに足を踏み入れるとディープなユダヤ人カルチャーを味わえます。道行く人は皆男性は黒のスーツに黒い帽子、そこからくるんくるんと下がるもみあげ、女性(ロンドンで見たみたいにヅラだったのかは確認できず)と子供は押し並べて紺色(あえてネイビーとは言えない・・・つまりダサいの・笑)の服を着ております。これ見るとおおユダヤ人街ね~と思うのである。さて、目指すベーカリーは生粋のユダヤのベーカリーKleinblatt。私が見たサイトによるとここのベーグルが美味しいそうで、ベーグル好きのワタクシが飛びつかない訳はない。だって本物のユダヤのベーグルでしょ? 美味しいに決まってるじゃありませんか。期待に胸を膨らませて到着。

一見してごくフツーのパン屋さんではある・・・。
中に入れば

スカッと商品がない・・・。なになにこれ、売れちゃって何もないんですか? とショウケースを前に途方に暮れてるところ、なんにしましょうかと(勿論)フラマン語で聞かれたのでPaulにベーグル所望の旨話してもらえば、実はここはパティスリー専門だそうでパン系はベーカリーに行ってくれと言うことで。
あ、そうなんだ、部門で分かれてるのね、とベーカリー、ベーカリーはどこだ、と店を出ておばさんが指さした方向、店を出て右の方へ数歩行くとウインドウらしきものの向こう側にカウンターが見える。でもお店らしい表示はほとんどなくて、一体どうやってこの中に入ればよいのだとふと見るとごく普通のドアが。なんかフラマン語で張り紙がしてあるからここだろうと呼び鈴押さなくて大丈夫だろうかと思いつつドアを押せばあっさりちゃんと入れました。
が、しかし。またしてもすっからかんのパン屋さん。ちょろちょろ~っとパンらしきものが残ってるけどもうほとんど開店休業状態なのであった。一応ベーグルあります?と聞いてみたけど売りきれちゃってないんですって(泣)。ガク~っっ・・・これはもう朝から来ないと真正ユダヤ人家族が大量に押し掛けて全部買っちまうんだな・・・。ガックリ肩を落としつつ、折角来たんだし最初のパティスリーで何かSeanにお菓子を買ってあげようと元来た道を引き返す。
Seanに何が食べたい?と聞くと「え~とね~、このチョコレートの~」とわずかに残ってるショウケースの黒々とチョコレートが塗りたくられたケーキを指すも、いや~これはフォークがないと食べられないでしょうよ。何かもっと手軽な物を、と促すとチョコレートが半分くらいまでかかったクッキーのようなものを指差した。それを見たおばさん、「食べてみる?」と1個気前よくくれました。

もぐもぐ。
どうやら美味しいそうなので(アーモンド、つまりマジパン系のお味で私はパス)、とりあえずPaulの分と2個買うことに。それにしてもこのクッキー小さいくせして一つ1.40ユーロもするの。伯母さん、気前良すぎなんじゃないでしょうか。(お勘定で1個分足されるかと思ってたらちゃんと2個分だけだった・笑)
いくらなんでもクッキー2個はお恥ずかしいので何かもう一つくらい、と少ない商品を見渡すと段ボール箱に入った大きめのビスケットのようなもの発見。

いやそれにしても、ここんちは飾りっけないですね。段ボールがそこらじゅうに置いてあって商品の陳列にも使用と、フランス系のパティスリーとは一線を画す見た目全くお構いなしのスタイル。ある意味シンプル、ある意味乱雑・・・。
この部厚めのビスケット、後で良く見たら英語でKosher for Passoverとシールが貼ってあった。

Passeoverとはユダヤ教の過ぎ越しの祭と言い、3月から4月のあたりにありその間約1週間はパン種を使ったパンを食べちゃならぬということになってるそうだ。てことはこのビスケットと言うかミニパンは小麦粉不使用ってことなんでしょうね。さらに調べてみたらこのミニパンはmatzo(写真に写ってる段ボールに書いてあるのがそれ)と言うそうで、これはその甘い版と見た。お味の方は、またしてもマジパン系の味で食べるときにボロボロと崩れるので非常に食べにくい代物。なんというか日本の甘食みたいな? でもSeanは大いに気に入ったらしく一人できっちり最後まで完食しました。あ、でも3日ほどかけてですがね。いやなにしろ甘いの。ユダヤ系とかアラブ系とかのお菓子って甘さの度合いが気合の入った甘さなので私には天敵のようなものなのである。でもSeanはアーモンドクリーム入りのgalette des roisが好きなのでアーモンドつながりでこういうお菓子もOKらしいです。
ま~それにしてもすごいんですね、ユダヤ人の皆さんのパン&お菓子購入欲。まだ2時くらいだったのに本当に陳列棚からショウケースまでカラッカラでした。でもお店自体は本当にごく普通で正直言ってショボイと言ってもいい感じなんだけど。

こんな具合にどうってことないお店で知らなきゃさくっと通り過ぎてしまいそうな店構えです。
でもこんだけ売れてるってことは(ユダヤ人にだけかもしれないけど)さぞかし美味しいに違いない。次アントワープに来る時は午前中に電話予約して確実にゲットするぞとリベンジを誓ったのであった。っていうか、リベンジすることが沢山ありすぎるんですけど・・・(汗)。
ガックリしたところで気を取り直して本命の美術館へ!
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